2508-000342-02 創立30周年記念誌_本文 デジタルカタログ
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第30代理事長 髙子 景24髙子:本日はお忙しい中ありがとうございます。今年、埼玉中央青年会議所は設立30周年という節目を迎え、記念誌の作成にあたり、ぜひ大野知事とお話をさせていただきたいと思い、この場を設けさせていただきました。私たちは『ビジョン2025』として、“幸せが生まれ、つながるまち”を掲げ、10年後の埼玉の理想像を描いて活動しています。大野:ありがとうございます。今日は皆さんとお話できることを楽しみにしていました。“幸せがつながるまち”というビジョン、非常にいいですね。髙子:ありがとうございます。青年会議所には20歳から40歳までの若い世代が所属しておりまして、地域に貢献するリーダーとして、また自らも幸せを実感しながら活動しています。大野:まさにそういう意識が大切だと思います。私も若い頃、海外で様々な経験をしましたが、それが今の価値観をつくる原点になっています。特に湾岸戦争中、イラクで家族と共に生活していた時期には、日々命の重みを感じました。現地のスタッフに“私は国から出られません。ここで死にます”と言われて別れた時のことは、今でも鮮明に覚えています。髙子:それは衝撃的なお話ですね…。私たちも最近、国際的な交流事業『JCIアカデミー』をSAITAMAで開催し、ウクライナやロシアなど紛争のある国々のメンバーも一緒に活動しました。同じ価値観を持つことで、国を超えてつながれることを実感しました。大野:共通の価値観を持つことは大きいですね。民俗学者の柳田国男さんも、“違いの中の共通点”からいかに異なるかを見出していました。JCIという共通言語を持っているのは財産だと思います。髙子:ありがとうございます。私たちの活動も、より多くの若者に国際的な視野を持ってもらうきっかけになればと思います。ところで、今の日本社会では、外国人との共生や文化の違いによる摩擦も増えてきていますが、どう進めていくべきでしょうか?大野:異なる文化が共存するためには、ルールが必要です。イスラーム共同体は共存する異教徒(ジンマ)の防衛義務を免除する代わりに‘ジズヤ’という税を課しました。現代日本JCIという共通の価値観を持つことは財産埼玉県知事 大野 元裕様お互いを尊重しながら最低限のルールを共有すること対談 vol.1リーダーになろうと意識するよりも、リーダーになろうと意識するよりも、尊敬できる人を目標に努力することが大切尊敬できる人を目標に努力することが大切×

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