第30代理事長 髙子 景32髙子:SAITAMAの現状は、実はWell-beingの観点から見ると、かなり課題が多いと思います。具体的には、通勤時間が全国で最も長く、その結果、睡眠時間が最も短いというデータがあります。 今のSAITAMAは東京に過度に依存している状態で、あまりWell-beingじゃないなと。緑川駅長:そうですね。私たちは、地域と一緒に何ができるのかを常に考えています。単に鉄道を運営するだけではなく、地域の皆さんと一緒に、みんなが幸せになれる、楽しめる、ワクワクするような取り組みを目指しているんですね。みんなの「こんなことをしたい」「あんなことをしたい」を実現していける1つの場でもあると思いますし、それが叶って、みんな幸せになるんだろうな、楽しくなるんだろうな、ワクワクするんだろうなって思うんです。それが何なのかはその時代によって変わりますが、「鉄道のまち」ということをフックに地域の方たちと一緒になって取り組んでいけるし、一緒に街づくりもしていけると思うんです。それも1つのWell-beingに繋がるのではないかと思います。緑川駅長:JCIアカデミーは、私たちJR東日本にとっても大きな学びの機会でした。約70カ国のリーダーを大宮駅でお出迎えし、改めて大宮の可能性を感じました。髙子:JCIアカデミーの誘致活動で世界各国に訪問したのですが、海外ではほとんど認知されていませんでした。「SAITAMA」は、有名なアニメの主人公の名前としか認識されていなかったんです。緑川駅長:そうですね。大宮駅がSAITAMAへの重要な玄関口であるということをJCIアカデミーで再認識しました。外国人観光客への対応強化は、私たちの大きな課題の一つです。実は、東京と比べると大宮の外国人の方の数は圧倒的に少ないんですね。これは逆を言えば、大きな可能性を秘めているとも言えるでしょう。世界には一定数の鉄道ファンが存在するので、日本の鉄道文化として「鉄道のまち大宮」は世界的に注目される可能性はある。鉄道を通じて、この地域SAITAMAの国際化に貢献できると考えています。みんなが幸せになれる、楽しめる、ワクワクするような取り組みを目指しているんです 大宮駅長 緑川 清士様鉄道は単なる移動手段ではなく、文化交流の架け橋になれる対談 vol.5鉄道を通じて、鉄道を通じて、この地域SAITAMAの国際化にこの地域SAITAMAの国際化に貢献できると考えています。貢献できると考えています。×
元のページ ../index.html#34